転職エージェントを利用して転職活動を行うと、転職エージェントが推薦状を作成し、履歴書や職務経歴書と共に企業に提出してくれる場合があります。
転職希望者からすると、自分の推薦状を書いてくれるのは嬉しいことですよね!
転職エージェントが作成するのは推薦状だけではありません。転職希望者の性格診断書を企業に提出することあります。
今回の記事では、企業側の採用担当目線から、転職エージェントが作成する推薦状や性格診断書がどういったものなのか、またその後の選考に有利に働くのかをお伝えします。
推薦状や性格診断書の中身について
まずは、転職エージェントが作成する推薦状と性格診断書の内容ついて説明します。
推薦状の内容
推薦状は、推薦理由、面談所感、転職事由と共に、将来貴社で活躍すると思うので面接の機会を頂きたいと記載されています。要するに「いい人材なので一度会ってみてください」というメッセージです。
推薦理由は、転職希望者の人物の特徴、例えばコミュニケーション力の高さ、協調性、勤勉さについて記載されています。
面談所感は、転職エージェントと転職希望者が面談した際に感じた感想、例えば、候補者の話し方や印象、候補者のエピソードが記載されています。
転職事由は、候補者からヒアリングした転職事由が簡潔に記載されています。
性格診断書の内容
性格診断書は、転職希望者が性格診断を受けた結果の性格・特徴の記載だけでなく、転職希望者の志望度を上げるために企業側がするべき説明や質問内容、逆に志望度を下げてしまう受け答えの注意事項などが記載されています。
要するに、その性格・特徴をもった人材と面接をする際に面接官として気を付けるポイントが記載されており、性格診断書と言いながら、実態は、企業側に面接の際の注意を促す資料です。
昨今の転職は売り手市場であり、企業側も注意しないと人材を獲得できないのかもしれません。
推薦状や性格診断書に対する採用担当者の本音
採用担当者として、これまでいくつかの推薦状を見てきましたが、推薦状の内容には違和感を感じます。
なぜかというと、企業側は即戦力を求め求人を出しているにも関わらず、推薦状には、「性格の良さやコミュニケーション力が高いから会ってほしい」と書かれているからです。
これまでいくつかの推薦状を見てきましたが、「この方は即戦力になるから会ってほしい、求めている人材像と一致するから会ってほしい」と記載された推薦状は1つもなかったです。
推薦状に人間性アピールしか記載しないのは、他の会社の応募に対しても使えるようにするためではと勝手に想像しています。
性格診断書は、文字数が多いので基本読まないです。正直にいうと、正確診断書を読むのであれば、職務経歴書をじっくり読みことに時間を使います。
推薦状や性格診断書で書類選考は有利になるのか
推薦状や性格診断書があっても書類選考が有利になることはありません。
理由としては、記載されている内容が人間性のアピールであり、募集要項の必須・推奨条件と関係ないことが多いからです。
大企業の選考では、募集要項の必須・推奨条件を満たしていることが重要です。
ただし、履歴書や職務経歴書には記載のない情報が推薦状にあれば、その分情報量が増え、より的確な判断ができることになるかと思います。
書類選考を有利にする方法
推薦状があっても書類選考は有利になりませんが、書類選考を有利にする方法はあります。
それは、転職エージェントから打合せや電話などで直接「候補者に会ってほしい」と言われた場合です。この場合、基本書類選考を通過させて転職希望者に会います。。
どうしても書類選考を通りたい時は、転職エージェントにお願いして、企業側に掛け合ってもらうのも、1つの手段かもしれませんね。
まとめ
転職エージェントが作成する推薦状は、候補者の人間性のアピールと是非一度会ってほしいといった旨が記載されています。
性格診断書は、企業側にその候補者との面接時の注意点を促す資料です。
推薦状や性格診断書からは、即戦力となることが読み取れないため、書類選考が有利になることはありません。
ただし、転職エージェントから、「候補者と会ってほしい」と電話等で直接申し出があれば、企業側としても断る理由もないため、書類選考を通す可能性は高いです。どうしてもいう企業があるならば、転職エージェントに相談し、企業側に掛け合ってもらうのも良いかと思います。
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