つい先日行った中途採用面接ですが、転職理由をキャリアップのためと言った方を不合格にしました。
キャリアップしたいと思うことは良いことですが、大企業の面接では、言葉の使い方に気を付けないと不合格になります。
大企業での採用経験の中で感じた、転職理由をキャリアアップとした場合の注意点や、選考通過率を上げるためのポイントをお伝えするので、皆様の転職活動に是非生かしていただければと思います。
大企業への転職理由として「キャリアアップのため」と伝える場合の注意点
キャリアアップは、前向きでポジティブな印象を与える使いやすい言葉です。
未経験者可やポテンシャル採用の求人であれば、キャリアアップを転職理由にするのは問題ないと思います。
ただ即戦力を求めている大企業への転職の場合、転職理由としてのキャリアアップという言葉は、よく考えてから使うことが望ましいです。
理由は単純で、転職はキャリアップのための手段の1つであって、転職理由をただ単に「キャリアアップのため」と言われても、転職後に活躍する具体的なイメージが沸かず、面接や書類選考が不合格になりやすいからです。
キャリアアップを転職理由とする際のポイント
中途採用面接で重要なことは、面接官にあなたと一緒に仕事をしたいと思わせることです。
キャリアアップを転職理由とする場合、以下を点を考慮することで面接官への印象は格段に良くなります。
- 将来のキャリアビジョンを伝えることと
- 仕事への貢献がキャリアアップに繋がることを伝えること
- 培ってきた能力・スキルの事業への貢献・効果を伝えること
以下それぞれの詳細をお伝えします。
将来のキャリアビジョンを伝えること
キャリアアップを転職理由とする場合は、将来のキャリアビジョンを伝えることが重要です。
将来実現したい事を明確にして、そこに到達することためのスタートとして、今回の転職があることを伝えるように文章を組み立てると、面接官としても聞きやすいですし、評価も高くなります。
将来については、3年後、5年後、10年後のいずれでも構いません。近い将来のことではなく、中長期的なキャリアアップを考えていることが大切です。
あなた自身の熱意や具体的なビジョンを面接官に伝えて、他の候補者と差別化を図ってください。
仕事への貢献がキャリアアップに繋がることを伝えること
大企業のメリットの1つは、スケールの大きい仕事ができることや、社会影響の大きい仕事ができることだと思っています。
キャリアアップを転職理由とするのであれば、スケールの大きい仕事や社会影響の大きい仕事を達成・成功させることが、自分のキャリアアップに繋がるといった構成で文章を組み立てるのも良いです。
なお、面接では「社会的影響の大きい仕事ができる」とそのまま言わずに、「社会的影響の大きい仕事」の部分を具体的に言えるようにしておくことが大切です。
そのためには、転職先の業界動向や配属先の具体的な仕事内容を把握しておく必要があり、日々の仕事中での情報収集や、業界・企業研究は欠かせません。
培ってきた能力・スキルの事業への貢献・効果を伝えること
自分の能力・スキルを生かしてキャリアアップしたいという方も多いです。
ご自身の能力・スキルに自信があるからの発言だと思いますが、大企業は能力・スキルがあるだけでは評価されません。
大企業の場合、特定の能力・スキルをもった人材だけが足りていないのであれば、業務委託で必要な能力・スキルを取り込めばよいという考えもあります。
能力・スキルのアピールで重要なことは、その能力・スキルを生かして事業へ貢献した事実を伝えることです。
培った能力・スキルを生かして、契約数を伸ばした、売上を伸ばした、損失を抑制した等、具体的な数値と共に伝えることで、そのスキルを転職後も生かしていただける方だと面接官も感じます。
逆にスキルを持っているというアピールだけの方は、独りよがりの仕事をしており、現職で孤立しているのではと心配になります。
まとめ
キャリアアップという言葉は、使いやすい言葉ですが、使い方を間違えると大企業の中途採用が不合格になりやすくなります。
キャリアアップを転職理由に組み込む場合は、中長期的なキャリアビジョンを伝えること、転職先でしかできない仕事がキャリアアップに繋がること、培った能力・スキルが事業に貢献にしたことの3点を意識して面接官に伝えることで、書類選考・面接の通過の可能性は大きく上がります。
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