転職するからには、転職先で仕事を頑張りたいし、末永く働きたいと思う一方、激務やパワハラなどが横行しているブラック企業だったらと心配になる方も多いかと思います。
大手だから安心?いえいえ、大手でもハラスメントが多い会社もあります。転職エージェントさんが背中を押してくれるから大丈夫?いえいえ、転職エージェントは都合の悪いことは伝えてくれません。
また面接だとチームワークもよく雰囲気もよいと聞いていたのに、入社してみると裏では悪口を言いあっていて職場の雰囲気が悪いとか、企業の採用ページでは夢を語っていた先輩社員が実は愚痴ばっかりなんてこともあるかと思います。
結局、転職は自己責任で行うことになるので、自分で情報収集して、転職先を見極める必要があります。
この記事では、危ない会社を簡単に見極める方法を説明します。
危ない会社の見極め方法
企業側は人手不足で採用活動を行っているため、不都合なことを隠す傾向があり、求人票や企業のHP、中途採用面接の中で、その会社がブラックな会社なのか、危ない会社かどうかを見分けることが難しいです。
でも転職希望者が危ない会社の見極めができないかといったら違います。
転職活動の中で、次の2指標を確認することで、次の危ない会社かはある程度判断ができます。
- 会社の離職率(退職率)
- 社員数に対する求人割合
詳細を以下に説明します。
会社の離職率(退職率)
危ない会社は人が定着せず離職率が高いため、直近1-2年の離職率を知ることで、危ない会社かを判断する材料の1つとなります。
目安として、離職率10%以上の企業は注意する必要があります。
ただ、数値をそのまま評価するのではなく、職種などは考慮しましょう。コンサル、エンジニア、外回り営業職などは、離職率が多少高くても問題ないと思います。またスタートアップやベンチャー企業も離職率は高い傾向があります。
企業が提供するサービス(事業)の運用部門や企画部門、総務・経理・コンプラ等間接部門の離職率が高い場合は、安定した事業運営ができていない証拠ですので、何かしたら課題を抱えている会社として疑ってもよいでしょう。
社員数に対する求人割合
危ない会社は常に人が足りていないため、年中求人を出しています。社員数に対する求人割合※が高い場合は、危ない会社の可能性があります。
※社員数に対する求人割合 = 求人数 ÷ 社員数
目安としては10%以上の企業は注意してください。
会社の離職率より社員数に対する求人割合が高い場合、もともと人が足りていない状態が続き、人がより辞めていくといった悪循環に陥っている可能性もあります。
一方、新規事業立ち上げ時などは求人割合が高くなることもあります。数値が高くて心配な場合、転職エージェントや企業の採用担当者に理由を聞きましょう。
離職率・求人割合の取得方法
離職率の取得
離職率は、一般的に社外秘であり簡単に知ることのできない情報です。そのため、中途採用面談の時に聞くことになると思います。1次面接でも、2次面接でも、採用面接時や年収提示面談の時でもよいです。必ず離職率を聞くようにしましょう。
また質問する場合は必ず「前年の離職率」を聞きましょう。単純に離職率とだけ質問すると、企業にとって都合の良い離職率しか教えられない場合もあります。
求人割合の取得
求人割合ですが、分母の数字である社員数は求人の募集要項に記載があるので、あとは分子の数字である求人数を入手する必要があります。
求人数の取得方法は3つあります。
まず1つ目の方法は、WEBから取得する方法です。転職口コミサイト(OpenWork、転職会議等)や、転職サイト(Duda等)から、企業名で検索をかけて求人数を取得します。企業のHPから取得することもできます。
2つ目の方法は、転職エージェントから聞く方法です。転職エージェントは企業から求人を依頼されているので、転職エージェントを利用している場合は、求人数を直球で質問しましょう。
3つ目の方法は、企業の担当者から面接の時に聞く方法です。企業の担当者は、数字を教えてくれない場合や曖昧に答える場合もあるので、会話の中から推察することも大事です。例を以下に記載します。
転職希望者「この職種以外にも求人だしているのですか?」
採用担当「そうですね、出してます。」
転職希望者「どういった職種の応募をだされているか参考までに教えてください。」
と、ここまで聞いたところで次の採用担当者の返事から求人状況を推察しましょう。
回答例① 採用担当「社内の業務全般で募集しています。」⇐この答えは危ない。
回答例② 採用担当「新しく事業を立ち上げるため、新規事業関連の人材を多く募集しています」⇐どちらかというと安心な答え
回答例③ 採用担当「運用チームと人事とコンプラで計●名募集しています。」⇐人数から判断
まとめ
危ない会社かどうかは、WEBや口コミサイト、採用活動の中で見極めるのは難しいですが、会社の離職率、社員数に対する求人割合から推察できます。
この値が10%を超えていた場合は、激務、ハラスメント等、人間関係など何かしらの問題を企業が抱えていると考えられます。
長く勤めたいと思う方ほど、転職を決める前に必ず会社の離職率、社員数に対する求人割合をチェックするようにしましょう。
なお、離職率・求人割合が高くても、毎年大きく売り上げが伸び成長している企業であれば、様々な経験ができるため転職するのもありだと考えます。成長する企業の内部にいて経験できることは何よりの財産になります。
私の前の会社は、離職率も高いですが、売上高も毎年大きく伸び、社員数に対する求人割合が20%を超えており超激務でしたが、とても良い経験ができたと思っています。
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